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強迫性障害の中で最も多いのが、洗浄強迫です。
 
基本的に、強迫性障害の介入には暴露儀式妨害法を用います。
同時に手洗い等の指導を行なっていく必要があります。
 
しかし、いきなりは家庭内での行動は、変わりません。
そこで、手洗いについてなるべく時間を減らすテクニックを考えていきます。
 
 
多くの洗浄強迫の人は、手を洗う順番が決まっています。
 
洗浄強迫の人は、『汚染が移る』という感覚を持っています。
そのため、汚いものが触れたものは汚いものになると思う傾向があるのです。
よって、右手を綺麗にしても、汚い左手で右手に触れると右手が汚染されたという感覚を持ちやすいのです。
また、汚れた手で触った蛇口は汚れており、その蛇口に再び触れば、その手は汚れるという方も多いです。
 
典型的な洗浄強迫の人の手洗いの手順は、
 
①蛇口をひねる
②水に右手と左手を濡らす。
③石鹸を手に取る
④右手に石鹸をつけて洗う
⑤左手に石鹸をつけて洗う
⑥水で流す
⑦水道の蛇口を洗う
⑧蛇口の水を止め、手洗いを終える
 
という形になります。
この間、水はずっと流しっぱなしの人が多いです。
というのも、途中で蛇口を閉めると、汚い蛇口の汚れが手につき、手が再び汚れるためです。
 
さらに、この④、⑤の間に強迫観念が生じ、④、⑤を繰り返してしまう方もいます。
また、この作業のどこかで、水の跳ね返りが起こり、手に流し落ちた水がついたと感じると、その手順を繰り返したりします。
 
 
さて、重要なことは、一つのサイクルを見つけることです。
例えば、手洗いが長い人は、②~⑦のサイクルを何度も繰り返している場合が多いのです。
そして、④の行程中に手洗いを辞めるように強要されるととても難しいのです。
なぜなら、左手が綺麗ではないからです。
 
このように、サイクルの途中で止められると本人の反感をとても買ってしまい、
なおかつ辞めれないという現象が起こります。
 
声をかけるときは、⑧のように、一つのサイクルが終わった直後にします。
 
問題は、このサイクルが人によって全然違うので、よく話し合ってサイクルを見つけることです。
 
これは、他の強迫にも応用できます。
何らかの手順にこだわりを持っている強迫症状は多いのです。
確認も順番が決まっている場合があります。
例えば、部屋、台所、リビング、玄関と鍵を確認する順番が決まっている場合があります。
 
逆に、ある程度治療が進めば、この手順をグチャグチャにする必要があります。
今回のこのような介入は、あくまで経過措置であることを忘れないで下さい。
 

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カテゴリー: 強迫症(強迫性障害)